嗚呼Clubhouse2

以前、ネタに詰まったときにこんなブログを書いたことがありました。
嗚呼Clubhouse(2021年2月25日)
https://www.any.co.jp/staff/2021/02/25/%e5%97%9a%e5%91%bcclubhouse/

相変わらず、まだ誰も招待してくれていません。
それはそれとして、代わりにTwitterがスペース(Spaces)という機能を5月から始めたのですが、これがなかなか面白いです。

スペースはTwitterのスマホアプリ(iOS、Androidどちらも)で利用できる機能ですが、一人がホストとなりスピーカーを招待して音声会話をすることができます。そしてホストかスピーカーのフォロワーはリスナーとして参加でき、ホストから許可が得られるとスピーカーとして会話に参加することも可能です。

機能としてはClubhouseとよく似ていますが、スペースは既にあるTwitterアカウントで利用できる点が大きく違います。
Clubhouseは荒れることを回避するためか現状アカウント自体が紹介制で、コミュニティをゼロから作るところから始まるため、まずは有名人の会話にリスナーが集まることになってしまいます。本当に内輪の会話をしたいならZoom等のミーティングツールを使えばいい訳ですから、一極集中型になるのは必然的な流れとも言えます。

対して、スペースはTwitter上での各アカウントのフォロー・フォロワーの関係が既に出来上がっていますから、各々コミュニティが作りやすい状況にあります。
私はまだホスト・スピーカーとしての利用はないですが、リスナーとしてはちょくちょく参加しています。有名人ホストのスペースもありますが、私は専らマニアックなアカウントのお話を楽しく聞いています。たとえば、ロッテになる前の昭和のプロ野球球団オリオンズの歴史であるとか、コンクリート仏像についてなど、マニアを超えて研究家レベルの人のお話というのは立て板に水を得た魚とでもいいますか、汲めども尽きぬ言葉の泉状態で、半分くらい意味が分からなくても聞いていて心地よいものがあります。特に専門家同士の言葉の応酬がすごく、「〇〇ってあるじゃないですか」と(私は)初めて聞く固有名詞に対して「ああはい、××の△△である〇〇のことですね」と即答で返ってくるさまは何かすごい空中戦を見ているような気分になります。基本好きなことについて語り合っていますからいい具合に熱量があるんですよね。


Clubhouseは一人のスーパーヒーローに人が集まるのに対して、Twitterでは市井のアベンジャーズが至るところに集結できる仕組みになっていて、私はそんなスペースの方に好感を持っています。また、Twitterアカウント同士(大抵の人は匿名)であれば、もっとゆるい会話をダラダラとするのも一興なんじゃないかと思っていて、そういう会話を流し聞きしたり、たまに招待されて会話に参加するのも悪くないかな、なんてことも考えています。


多分、私には今後もClubhouseの招待はないままなんじゃないかと思われますが、人間にはそれぞれ適した居場所というものがありますので、よい具合に棲み分けができればいいかな、と思っている次第です。