「きのう何食べた?」2

こんにちは、菅野です。

「きのう何食べた?」原作書籍(電子版)を購入しました。一気に大人買いです。

本だからこそじっくり感じられる登場人物たちの心の機微、あるあるな日常、男女間か同性同士のカップルか、家族か職場の仲間か友人かを問わず、同じ空間で生きている人間の、日常の暖かさや切なさを感じながら 楽しく読んでおります。ところどころに散りばめられたちょっと辛辣な表現とか、明け透けな言葉のやり取りも面白く。

お気に入りのセリフを一つ上げると ケンジのクズ親父(小さいころに母と姉二人、ケンジを置き去りにして女と出て行ったのに、時折戻ってきて力尽くでお金を巻き上げていく男)が亡くなり、お骨を引き取ってケンジ一家でお葬式を行った時のお姉さんのセリフ

次姉:「・・・もうちょっと悲しいもんかと思ってたけど、何だか全然何ともなかったね」
長姉:「そりゃそーだ。顔見知りのどろぼうみたいなもんだもん。」

たしかに。そのとおり。 「顔見知りのどろぼう」 このセリフ、気に入ってしまった。

ケンジが良いキャラクターで、ケンジなくしてこの物語は成立しません。
上手に仲直りのきっかけをくれたり、シロさんの子供っぽい親に対する態度をそっとたしなめたり、自然な態度でいろんな気づきを与えてくれる。そのくせ甘え上手で乙女チックで、こんな人いるのかな?って思ってしまうほど。

いろいろな世代、価値観を持った登場人物すべてが、すぐお隣で生きている同時代人と感じられ、それぞれが前向きに生きている姿に共感がわく物語。特にサスペンスがある訳ではないけれど、毎回ほのぼのとごはんを食べて終わるのもいい。

この本を読んでいると、確実にお料理したくなります。今の自分の体は昨日までに食べた食事で作られている。そこから自分の体をデザインし、健康に留意する生活。健康とスタイル維持のためには自炊です。シロさん見習わなきゃ。でも一汁三菜って結構たいへん。

ご興味を持たれた方は是非読んでみてね。おすすめ。

さて、今夜は何を食べましょう。